製造方法
ノーメックス®紙はアラミド(全芳香族ポリアミド)の重合体(ポリマー)から短繊維(フロック)と合成パルプ(ファイブリッド)を作り、これを水中分散させて抄紙機にかけて製造されます(タイプ411)。
この後に高温・高圧でカレンダー加工を行い、高密度化をはかり内部結合力を高めます。この結果、高温下でも機械的、電気的に優れた紙が出来上がります(タイプ410、タイプ414、タイプ356)。
タイプ818はアラミドの短繊維、合成パルプをマイカ(雲母)と混抄させて製造します。
デュポンが世界で始めて開発したナイロン。そのナイロンがようやく日本でも浸透し始めた1951年に、
デュポンの研究グループは次なる『夢の新素材』開発を可能にする発見をしています。
それから16年後、この新素材は、ノーメックス®として日本に紹介され、当時の合成繊維からは考えられないような
画期的な耐熱性と耐薬品性は、高い評価を持って受け入れられました。
ノーメックス®のもう一つの大きな特徴は、アラミドパルプ(ファイブリッド)の発明にあります。
この発明により、ノーメックス®の優れた電気特性は耐熱絶縁紙という形で具現化したのです。
以来30年を越える長きにわたって、わが国の産業と共に歩み続けている実績が、
ノーメックス®紙の優れた諸特性と高い信頼性を物語っています。
1951年 | デュポン研究グループ、低温溶液重合によるポリアミドの合成を発見。 |
---|---|
1961年 | 耐熱ポリアミド繊維HT-1(後にノーメックス®を発表。 |
1963年 | HT-1より製造された耐熱絶縁紙を発表。 |
1964年 | ウェステイングハウス社が、150°C温度上昇(最高温度 220°C)用乾式トランスに商業ベースで使用開始。 |
1965年 | ULで220°C連続使用の認定を受ける。 |
1967年 | バージニア州リッチモンドでノーメックス®の商業生産を開始.。日本に紹介される |
1974年 | アメリカ連邦通商委員会が、全芳香族ポリアミドを脂 肪族ポリアミドと区別するために、アラミド(Aramid)と命名。 |
1990年 | 国内工場において抄紙からの一貫生産が本格稼動開始 |
1992年 | ISO9002取得(同年にISO9001を取得) |
1994年 | 日本及びアジア地区においてノーメックス®紙の製造販売の合弁会社デュポン帝人アドバンスドペーパー(株)を設立(デュポン(株)、帝人(株)の折半出資)。 |
1997年 | 国内工場においてマイカ混抄紙タイプ818の抄紙からの一貫生産開始。 |